最近は「プログラミングをやろう」みたいな声を聞いたり見たりすることが多い。
知っている人や実際にやっている人にとってはどうでもいいかもしれないが、
知らない人に対して
「論理的思考が身につく」「問題解決能力が向上する」とか言って、果たして興味が湧くのだろうか。
更には「AIがあなたの仕事を奪う。だから今からプログラミングを学んでおこう!」とか言って、煽る始末。
これで「よし!プログラミングやろう!」と思える人は素晴らしいと思う。
僕だったら無理だ。
プログラミングがどういうものか知らない状態で聞いたら、まず興味は湧かない。
「論理的思考が身につくから何なの?というか、ナニソレ?」と悟り、やらないだろう。
そんなこと気にしないでさっさと始めてしまえばいいのだ。
プログラミングとは?
プログラミング言語というものを使ってコンピューターに指示を書いて処理させること。
プログラミング言語とは?
言葉通り、プログラミングをするときに使う言語。
現実世界に日本語、英語、イギリス語などがあるように、
プログラミングの世界にもJAVA、Python、PHP、Rubyといった様々な言語がある。
何ができるの?
スマホのアプリ、通販サイト、SNS、ゲームなど思いつくことはほぼできる。
なお、プログラミング言語によって作れるものが変わる。
プログラミングの学び方
プログラミングを学ぶ方法は大きく分けて2つ。
プロに教わる
いわゆるプログラミングスクールで学ぶこと。
カリキュラムが充実していたり、すぐに質問できたりするため学習効率がいい。
中には就職まで支援するところもある。
プログラミングを学ぶ始めると、わからないことが当然出てくる。
どこをどう探せばいいかわからず、そのままプログラミングをやめるというケースが多くあるため、そういう人は教わった方が効率がいい。
「早く覚えたい」「効率よく学習したい」人にピッタリな方法。
独学
自分で本やネットを使って学習していく。
教わらずにやるので効率が悪い面もある。
しかし、ドットインストールやプロゲートなどオンライン学習ができるサイトがあったり、teratailやQiitaなどの質問サイトもあるため、独学は不可能ではない。
自分のペースでやりたい人にピッタリ。
よく言われるメリットの誤解
よく言われるメリットとしてこんなものがある。
- 論理的思考が身につく
- 就職に有利
- ITに詳しくなる
- お金が稼げる
- 自分に自信がつく
論理的思考が身につく
論理的思考を身につけるなら他にも方法がある。
論理的思考が身につくのは結果であって、プログラミングを始める際に考えることではない。
人によってプログラミングには向き不向きがある。
不向きだと思ったらすぐに切り替えて、英語でも何でも後に活かせるようなことを始めた方が賢明。
就職に有利
テクノロジーの発展によってこれからますますITが活用されていくため、採用のチャンスが増えるのは間違いない。
だが、就職に有利だから学ぶのかをまず自分に問うべき。
こうした考え方があとになってモチベーションに響いてくる。
ITに詳しくなる
プログラミングができるから、ITに詳しいというのは全くの誤解。
プログラミング言語によって作れるものが変わるため、
例えばアプリが作れてもサーバー周りのことはわからないという人もいる。
サイトを作れてもエクセルやワードができないという人もいる。
プログラミングだけがITに詳しくなる道ではない。
お金が稼げる
昔はウェブサイトを作るだけで何百万、何千万という時代があった。
今と違い、プログラミングができる人は少なかったし、ツールもなかったからだ。
情報が少なかったから成立していた部分もある。
でも今は情報が溢れ、昔よりはるか簡単に作成することができる時代。
プログラミングも比較できないほど簡単にできる環境にある。
仕事には困らない。プログラミングの仕事は探せばいくらでもある。
しかし、稼げるかといったらどうなのだろう。
人によって「お金を稼ぐ金額の基準」は違うが、大金を稼ぐのはプログラミングを学んだだけではできない。
大金を稼ぐなら他に方法はいくらでもある。
自分に自信がつく
自分に自信をつけたいならプログラミング以外にもたくさんある。
スポーツでも勉強でも仕事でも何でも、自分に自信をつけることはできる。
ただ自信をつけたいだけならプログラミング以外に挑戦した方が賢明。
プログラミングを学ぶだけで自分に自信がつくなら、誰も苦労しない。
人によっては自信を無くす場合だってある。
学ばせたい側の勝手なメリットに惑わされてはいけない。
「AIが仕事を奪う」というネガティブワード
「AIが仕事を奪って、職を失う人が急増する」
よく聞く言葉だが、ネガティブ過ぎやしないだろうか。
「職が奪われる」とマイナスに考えるのではなく、
「今まで人間がやっていた作業を代わりにやってくれる」と考えた方がよっぽど生産的だと思う。
AIによって今まで退屈だった作業をやってくれるのだから、その分自分の時間が増えると考えたら幸せだ。
心配している人は、職を失ったら他にやることがないのだろうか。
そんなことはないだろう。
そういう未来が来るとわかっているなら、AIと共存することを考えて行動した方が賢明。
2020年からプログラミング教育が必修化
これはプログラミングが盛り上がっている要因でもある。
プログラミング教育といっても小学生のうちからプログラミング言語を使ってコードをガリガリ書かせるわけではなく、どうしたら意図した動きになるかを色々な方法で試行錯誤させることによってプログラミング能力を身につけさせるのが目的の教育。
いわゆる「プログラミング的思考」を子供のうちから育もうというものらしい。
現在でもあるように小学生のうちからすごいプログラムを組んだりできる子も当然多く出てくるだろう。
だからといって、親が焦っても仕方ない
プログラミング教育が始まるからといって、親が焦っても仕方ない。
なぜならプログラミングをやったことのない親がほとんどだからだ。
やりがちなのは、安易にスクールに通わせたりすることだ。
プログラミング教育は必修となるわけなのだから、まずは親が自分でプログラミングの本を買ってみたり、やってみたりするのが一番。
そういう経験をしておけば、スクールに通わせる必要があるのかを判断する材料が増える。
そうして、それが結果的に子どもへの投資となるのではないのだろうか。
結局、煽っているだけだからやりたいことをやるべき
プログラミングのメリットなんて気にする必要はない。
メリットばかり追求するといざそのメリットを得られないとわかった時、一気にやる気が冷める。
「何かプログラミングをやってみたい」「面白そう」「SNSを作ってみたい」とかそういう理由で始めるのが一番。
「メリットが」とか「稼ぎたい」とか言っている人ほど、挫折してやめる。
そんなの気にしないで、さっさと始めてしまえばいい。